
国境なき子どもたち(KnK)は、1997年に日本で設立された国際協力NGO。途上国における教育支援と並行し、現地で困難な状況にある子どもたちの現状を、日本にいる人々、特に若い世代に伝えることを目的に、2004年から写真展を開催している。
そしてこのたび、9月17日(木)~23日(水・祝)の期間、東京都新宿区にあるアイデムフォトギャラリー「シリウス」にて、国境なき子どもたち(KnK)写真展「JIBON」を開催することを発表。入場は無料だ。
また、会期中の9月21日(月・祝)には、写真家・小澤太一氏によるソロトークイベントを開催する。
バングラデシュの子どもたちの写真を展示
バングラデシュの首都・ダッカにあるショドルガット港は、人と物資が行き交う国内最大級のターミナル港。ダッカには約30万人のストリートチルドレンがいるといわれ、港周辺にも厳しい環境で暮らす子どもたちがいる。
KnKが運営するセンターには毎日40~50人が訪れ、温かい食事や衛生面の支援、学びの機会などを通じて、ひとときの安らぎを得ているそう。
同展では、写真家・小澤太一氏が約1ヵ月のあいだ、港で生活する子どもたちと時間を共にしながら彼らを撮影した写真を展示する(カラー約50点)。
小澤氏のソロトークイベント
9月21日(月・祝)の14:00~15:00には、写真を撮影した小澤氏によるソロトークイベントを開催する。参加費は無料。申込不要で、当日、直接会場に行くことで参加できる。
小澤氏は、1975年名古屋生まれ、東京都在住。日本大学芸術学部写真学科卒業後、アシスタントを経て独立した。活動の範囲は、人物撮影をメインに、写真雑誌での執筆や撮影会の講師・講演など多岐にわたり、キヤノンEOS学園東京校講師、日本写真家協会会員でもある。
ライフワークは「世界中の子どもたちの撮影」で、写真展も多数開催。主な写真集に『ナウル日和』『SAHARA』『赤道白書』『HEROES』『回』などがある。
同氏は、写真展に寄せて、以下のようにコメントしている。
「世界一人口密度が高いバングラデシュの首都・ダッカを流れるブリガンガ川沿いに、巨大なフェリーの船着場・ショドルガット港がある。多くの旅人や物売りでごったがえす港には、たくさんの『ストリートチルドレン』と呼ばれる子どもたちもバングラデシュ全土から集まってきている。『そんな彼らにまずは会いに行く』。そこから先の予定は考えないまま、ぼくは港へ向かった。
子どもたちと最初に会ったのはKnKが運営する『ほほえみドロップインセンター』の中だ。子どもたちは好きなときに集まり、それぞれの時間を過ごしており、その姿は、まるで普通の子どもと変わらない。
それでも多くの子どもたちは、ランチを食べ終わった14時過ぎには姿が見えなくなる。対岸のショドルガット港へ仕事に行くのだ。彼らの多くは、使用済みペットボトルを拾い集め、水道水を詰めて売ることで生計を立てている。大人の物売りに負けないよう大きな声を出しながら、フェリーの中を何時間も、重たい水を持って売り歩く。
そんな様子を見て、子どもたちのリアルな日常をもっと深く見てみたいと思った。そこでまずは多くの時間、子どもたちにそっと寄り添うことにつとめた。港で一緒の時間を過ごし、ときにはぼくも毛布にくるまって朝まで寝たりした。子どもたちが日々何を見て、どんな環境の中で生活しているのかを近くで見続けた。
撮影者の意図をなるべく入れないように、子どもが見せるリアルな表情や仕草を追い続けた一ヶ月だった。ベンガル語の『JIBON』には、『暮らし』『人生』『命』という意味がある。子どもたちがぼくに見せてくれたものは、まさしくその『JIBON』ではないか。そんな気がした。
子どもたちは大人以上にたくましく港で生きている。それはとても頼もしい姿だった。きっと彼らは力強く生きていけるだろう。それでも、時折ふと見せる子どもならではのあどけない表情もぼくには忘れられない。子どもが子どもでいられる時間はそんなに長くないのだから。
子どもたちの『JIBON』が、より輝くことを願って…。」
バングラデシュの首都・ダッカの港で暮らす子どもたちのリアルを映し出す写真展に足を運んでみては。
■国境なき子どもたち(KnK)写真展「JIBON」
期間:9月17日(木)~23日(水・祝)
時間:10:00~18:00 ※最終日は15:00まで、9月20日(日)は休館
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
所在地:東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2階
※この事業は、大竹財団の助成金を受けて実施される
小澤太一氏 オフィシャルサイト:https://www.kozawataichi.com
(Higuchi)